読書の秋です。
涼しくなって読書が進みます。

コンビニ人間　村田沙耶香著

コンビニ人間 (文春文庫)

文藝春秋

Digital Ebook Purchas

「普通」とは何か?
現代の実存を軽やかに問う第155回芥川賞受賞作

36歳未婚、彼氏なし。コンビニのバイト歴18年目の古倉恵子。
日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、
「店員」でいるときのみ世界の歯車になれる――。

「いらっしゃいませー!!」
お客様がたてる音に負けじと、今日も声を張り上げる。

ある日、婚活目的の新入り男性・白羽がやってきて、
そんなコンビニ的生き方は恥ずかしい、と突きつけられるが……。

※以下⇩ネタバレしてマス💦
これから読むつもりの方はお気を付けください！！

常識のわからない幼少時代
みんなと着眼点が違う主人公。
小鳥が死んで、かわいそうとは思わず
焼き鳥やからあげの好きな家族を喜ばせたいからの
タブーな発言で周囲を凍らせます。

小鳥が死んだのはかわいそうで
小鳥のお墓に供える花を摘んだことによって
花も死んだことになるけど
それは誰も咎めないのはなぜ？
主人公は理解できないまま
小学校時代も似たような出来事で
周囲から非難を浴び続けます。

我が子は心が欠けてるんじゃないか
頭がおかしいのではないか？
と混乱する親。
優しくて自分を愛してくれる家族を悲しませたくない
心配させたくないと思い
生きていくための手段として
主人公は『普通』を演じることに決めます。
やがて成長した主人公は大学生の時に始めた
アルバイトで『普通』に生きていく術を見つけます。
コンビニ店員の完璧なマニュアルによって
マニュアル通りに振舞えば
正常な人間になったような気がして安心するのでした。

しかし、大学を卒業しても就職せず
同じ店でアルバイトをし続ける主人公に
家族はまた不安を募らせていきます。

あらすじ書いちゃったよ(￣▽￣;)
なんだかこの奇妙な主人公に
変に、わかるわぁ～
って共感しちゃって(￣▽￣;)
私もヤバいやつなのかも

主人公のコンビニに対する姿勢は真摯で
"愛”だとも思えるんですよね。
本物のコンビニ愛。
コンビニは主人公の輝かせる場所なのでは？
と思いました。

そもそも36歳でアルバイトっていけないの？
結婚しないとおかしいの？
恋愛経験ないとダメなの？
処女のまま死んじゃいけないの？
誰が決めてるの？
こいつヤバいやつ！って思われても
本人がいいんだからいいじゃないか！
みんなそっとしといてあげて！
責めないでよー！
って叫びたくなりました。

ジェンダー差別や男女平等
発言の自由、職業差別蔑視
世の中は自由になったというけど
それほどでもないのかも。
マスコミが煽ってるだけなのかもしれません。

社会不適応者にもっと優しい社会であってほしいです。

みんなちがってみんないい
なんて神話なのかも。

『普通』って難しいな・・( ´Д｀)=3 ﾌｩ